Monthly写真詞集
Vol.12 "星あかり"


星あかりm.JPG作品写真星あかり <写真+フレーズ>.jpg写真+フレーズ星あかり <詞全文>.jpg詞全文

※詞全文は、当ページ内の下の方にも、掲載されています。



<作品説明>

星あかり(2016年作品)


この作品は、2016年3月11日に発表された作品です。

この作品の発表時、東日本大震災からちょうど5年が経過したタイミングでした。


5年と言う期間は、一般的に見て、多くの変化が訪れる期間でもあります。




しかし・・・


失ったモノが大きければ大きいほど、



心の傷が深ければ深いほど



良い変化をもたらすには、5年と言う時間は、十分な時間ではないのかも知れません。




人の心は強くもありますが、同時に弱くもある存在です。



そのような1人の現実と今の率直な思いを描いた作品となります。



尚、作品写真の舞台となっている場所は、岩手県宮古市の「浄土ヶ浜」となります。





<詞全文>

星あかり         詞・Koozy



毎週のように 家族全員(みんな)でよく来たよね
寄せては返す 穏やかな波音を聞きながら
毎週のように 家族全員(みんな)でよく来たよね
浜辺を飛び回る 水鳥たちと戯(たわむ)れながら



毎週のように 家族全員(みんな)でよく来たよね
波打ち際 無邪気な笑顔で燥(はしゃ)ぎながら
毎週のように 家族全員(みんな)でよく来たよね
岩の向こうに沈んでいく 夕日を見ながら



懐かしの浜辺から見える満天の星空は
今も昔も 何も変わらない姿だろうけど
あの日から たった1つだけ変わったこと
同じ情景に 今も描かれるのは僕1人だけ



「また会えるかな?」「きっと会えるよ」
毎日のように 何度も何度も願い続けて
懐かしの浜辺から満天の星空を見上げて
空の向こう側の家族全員(みんな)に語りかけた






春になると 家族全員(みんな)でよく来たよね
浜辺のすぐそばの 満開の桜の木の下で
夏になると 家族全員(みんな)でよく来たよね
(あお)く透き通った 穏やかな海に浸かりながら



秋になると 家族全員(みんな)でよく来たよね
水面(みなも)に紅く染まる 臼木山(うすぎやま)は揺らめいて
冬になると 家族全員(みんな)でよく来たよね
岩の真上の大きなオリオン座を見ながら



「笑えるかな?」「・・・笑えないよ」
時間(とき)の経過が忘れさせてくれると言うけど
あの日から 僕の時間(とき)は止まったままで
今もずっと 僕の時計は動かないままで



「また会えるかな?」「きっと会えるよ」
毎日のように 何度も何度も願い続けて
懐かしの浜辺から満天の星空を見上げて
空の向こう側の家族全員(みんな)に語りかけた






「あの日に帰ることはできないかな?」
「元通りの姿に戻ってくれないかな?」
本当の願いを 言葉に出すこともできず
あの日から「生きたフリ」をし続けてきた



「また会えるかな?」「きっと会えるよ」
毎日のように 何度も何度も願い続けて
懐かしの浜辺から満天の星空を見上げて
空の向こう側の家族全員(みんな)に語りかけた





懐かしの浜辺から満天の星空を見上げると
空の向こう側から 一筋の光が零(こぼ)れ落ちた




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